ボーカルとボイストレーニングのどちらから始めるのが良いですか?
と質問されることがありますが、
私の視点で、経験から申し上げれば、
最初は、ボーカル、
ボーカルを練習するに従いボイストレーニングの必要性を自分で認識できたら
両方同時に進行するのが望ましいと思います。
私は、ジャズボーカルからスタートしたのですが、
女性としては、低めの声ですので、
最初の頃は、どの曲も全て低いキーを選択して歌っていました。
発声方法を全く学んだことがなかったので、
高い声の出し方を知らなかった為です。
高い声を出す時は、全身に力を込めて出していましたので、
今振り返ると、正しい発声方法と真逆の発声をしていました。
低いキーだと、曲によっては、随分暗い印象になってしまう場合もあります。
音域が広ければ、キーの選択の幅も広がります。
過去に歌っていた曲を、今、歌おうとすると、
随分低いキーで歌っていたことに気付きます。
ならば、ボイストレーニングから習い始めた方が良いのでは?
と思われるかもしれませんが、
ボイストレーニングは、
ひたすら、呼吸法と発声法のトレーニングを続けます。
例えば、Cのキーで、ドレミファソファミレドの音で
マママママママママ~と発声、
はい、次、Dbのキーで、ドレミファソファミレドの音で
マママママママママ~と発声、
この様に、キーを順番に上げたり下げたりしながら、
呼吸法、音域や響き、発声の練習を続けるのですが、
これをひたすら続けるのは、
つまらないと感じるかもしれません。
なぜ、ボイストレーニングが必要なのか、
その理由と必要性を自分で理解し認識していないと、
なかなか続かないと思います。
私はボーカルから習い始めましたが、
最初の頃に歌っていた歌は、
今、録音を聴いてみると、
それはそれはひどいものですが、
それでも、当時は、ジャズを一曲、最初から最後まで
歌える様になった嬉しさ、達成感、感動をかみしめていました。
人間、何かを継続する為には、感動が必要なのかもしれません。
しかし、この頃、既に、高音を出せないので、音域が狭くて、
歌いたい曲が歌えないという悩みを抱えており、
今となっては、もっと早くボイストレーニングに通い始めていれば
もっと早い段階でより広い音域で歌える様になっていたかと思います。
そのため、出来ましたら、最初はボーカル、
必要性をご自身で認識出来たらボイストレーニング、
結局、並行して進行するのが望ましいです。
これからボーカリストを目指して学ばれる皆さんは、
是非、呼吸法と発声法の重要性を認識して、
誤った癖がつく前に、
最初から正しい方法をしっかりと身につけて頂きたいです。
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